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カラスについての注意事項


最終更新日:2022年10月20日

カラスの種類について

 福井市内においては、一年を通してハシブトガラスとハシボソガラスの二種類が生息しています。加えて、冬期になると飛来するミヤマガラスという種類も目撃されています。それぞれの特徴は次のとおりです。

【ハシブトガラス】
 生息域:森林、都市部
 好 物 :樹木の種子、肉類
 鳴き方:カア、カアと澄んだ声で鳴く
     鳴くときは体を水平にし、頭を前に突き出す
 特 徴 :くちばしが長く、太く、湾曲している
     額が盛り上がっている

【ハシボソガラス】
 生息域:草原、農村部
 好 物 :農作物・昆虫
 鳴き方:ガア、ガアと濁った声で鳴く
     あごを引き、うつむいた状態から、頭を振り上げて鳴く
 特 徴 :くちばしが細めでまっすぐ
     
【ミヤマガラス】
 生息域:ユーラシア大陸
     冬になると越冬のため日本に渡ってくる。
 特 徴 :くちばしが鋭く尖っており、地面を掘るのに適している。
     くちばしの付け根が白い

カラスの生態について

・日の出前にねぐらを出て、エサを探し、夕方ねぐらに帰る
・1日の行動範囲はねぐらを中心とする半径10km程度
・巣立ちを終えたカラス及び非繁殖個体は、集団ねぐらを形成する
・ねぐら入りする前に、付近でねぐら前集合し、集団でねぐらに帰る
・貯食する習性がある

【生態系における役割】
 カラスは自然界において、虫や木の実を食べる捕食者としての役割と、死がいを食い、片付ける掃除屋(スカベンジャー)としての役割があります。
 これらの役割により、特定の生物の大量発生を抑え、植物の種子を遠くに運び、死がいが自然に帰るのを助けています。
 カラスは、見た目や被害を理由に嫌う方も多いかとは思いますが、カラスもいなければ生態系のバランスが崩れ、そのひずみは人間社会に帰ってきます。私たち人間がカラスと共存する道を模索していくことが重要です。

カラスの被害について

・水稲の直播栽培の踏み荒らしなど、農作物に被害を起こしている。
・ゴミ集積所に集められたゴミを漁る。
・市街地では、電線に集団で留まるカラスによる糞害や騒音被害が発生している。
 ※以前はねぐら前集合のため、市街地の電線に集合していたが、最近は市街地の電線をそのままねぐらとするケースが増えている。

カラス対策の誤解について

○カラスは人間を恐れないので、追払っても意味が無く、逆に顔を覚えられて襲われる。
→カラスは人間を脅威と思っているので、育雛等の特別な理由が無い限り襲ってくることはありません。逆に、人間が何もしないと人慣れが進むので、見かけたらしっかりと追払うことが重要です。逆に、怖い人間だと学習させましょう。
 カラスによる被害を受けていた東京大学のある研究所で、「カラス進入禁止」と書かれた張り紙を掲示したところ、その張り紙を見て不思議に思った人が周囲を見渡すことで、カラスは人間からの視線を感じ、被害が収まったとの事例もあります。

○カラスを忌避するため磁石、超音波装置を設置する。
→科学的な根拠はありません。超音波はカラスにとっても聞こえません。

○カラスを忌避するため、キラキラするもの、目玉模様、かかし、カラスの死がいを設置する。
→環境の変化は野生生物を恐れさせるので、一時的な効果は期待出来ますが、慣れてしまうと、効果がなくなります。カラスに慣れさせないように様々な手段を複合し、一度設置したら安心せず、設置場所や方法を定期的に変えるなどの工夫が必要です。

○カラスは黄色を恐れるため、黄色のネットをかけておけばゴミが荒らされない。
→黄色を恐れるわけではありません。
 カラスは光の3原色に加え、人間には見えない紫外線を視認することで袋に入ったエサを把握しています。
 東京都杉並区で黄色のゴミ袋を使い被害防止に繋がった実績がありますが、この袋に紫外線を吸収する素材を使用したことが、被害防止に繋がった大きな要因となっています。

 

カラスの対策について

・見かけたらこまめに音や光で追払う。
 忌避用具は直ぐに慣れてしまうので、人間自ら追払い、恐怖心を植えつけることが重要です。

・ゴミや野菜くずをカラスに荒らされないようにする。
 ゴミはカラスに荒らされないように集積ボックスに入れるか、目の細かいネットでしっかりと覆うようにしましょう。野菜くずは畑に放置せず正しく処分しましょう。

・農作物などカラスが来て困る場所の上にテグス糸を張る。
 カラスは翼にものが触れるのを嫌います。畑の上にテグス糸を張ると、カラスは農作物に近づこうにも、テグス糸が翼に触れてしまうため、侵入することができません。上から入れない場合は横から入ろうとしますので、イノシシ対策と兼ねるかたちで、柵やネットを張りましょう。

 

繁殖期の被害について

 カラスの繁殖期は3月〜7月で、つがいを形成すると群れから離れ、子育てのために営巣します。
 特に抱卵、育雛期は、ヒナを守るため親ガラスは神経質になり、巣に近づく者は全て外敵とみなして威嚇し、後頭部を蹴るなどの攻撃をしてきます。
 繁殖期にカラスが威嚇してくる様子があったら、注意してください。

 カラスは営巣先として、外敵に狙われにくい高さがあり、安定して巣が設置できる枝葉が伸びた木を選ぶ傾向があります。被害を防止するためにも樹木を剪定して、巣を作りにくい環境を整備してください。

 なお、カラスの巣は営巣された敷地の管理者が一般ゴミとして適切に処分しなければなりませんが、カラスの巣に卵やヒナがいる場合、捕獲許可を受けなければ巣を撤去することが出来ません。
 敷地内に営巣したカラスが人を威嚇してお困りの場合は、当室にご相談ください。

 また、カラスが電柱に営巣すると、停電を引き起こすこともありますので、発見した場合は北陸電力ネットワークサービスセンター(0120−837119)にご連絡ください。


お問い合わせ先
有害鳥獣対策室
電話番号:0776-20-5701
ファクス:0776-20-5752
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