最終更新日:2022年10月20日
◆柵を正しく設置する
イノシシの侵入を防ぐ防護策には2種類あります。
1つめは、危険な場所だと学習させて侵入を防ぐ「心理柵」と呼ばれる電気柵です。
イノシシは非常に警戒心が強く、エサを得るために入念な探索行動をとります。この時電気柵に触れて痛い思いをすると、その場所は危険な場所だと学習し、近寄らなくなります。
2つめは、物理的にイノシシの侵入を防ぐ、ワイヤーメッシュ柵とネット柵です。
農地や山際をこれらの柵により塞ぐことで、イノシシの侵入を防ぎます。
いずれの柵も、一度張ればイノシシの被害が完全になくなるかというと、そうではありません。イノシシは侵入できる場所を探し、弱いところを壊して侵入しようとします。
柵を張る際は、イノシシが出没する側に点検するための道を作り、柵を張った後も、定期的に点検をして修理や草刈りをすることで人間の痕跡を残すことも対策となります。
市ではこれらの柵の設置する集落を支援しております。被害のお困りの際は、当室へご相談ください。
◆集落の環境を整備する
気づかないうちにイノシシを餌付けしたり、安全な住処を与えたりして、集落に引き寄せてしまっているということがあります。次のポイントを踏まえて、集落環境を改善してください。
・家庭菜園や田畑の周りに野菜くずなど生ごみを捨てない。
・収穫の予定のないカキやクリなどは早めに撤去する。
・稲のひこばえ(収穫後に根元から出る若芽)を放置しない。(秋おこしを行う)
・山際や空き地の藪を刈り払う。
集落の環境を整備し、柵を設置しても執着して出没する個体は捕獲することも解決策の一つとなります。
しかし、イノシシの捕獲には特別な許可を受けるか、狩猟免許を取得し、狩猟期間において狩猟により捕獲するしかありません。
対策を施しても被害にお困りの方は、一度当室にご相談ください。
イノシシに被害対策や習性に関し、人々の間でまことしやかに伝えられているものがあります。その多くは科学的根拠が無く、実態とは異なります。
イノシシに関して多くのかたが誤解していることの例として次のようなものがあります。
・イノシシはジャンプするので、柵を設置しても意味がない。
→イノシシは基本隙間にもぐりこんで侵入しようとします。ジャンプするのは人などの天敵に見つかり、緊急で逃げなければならないような状況下に限られます。
ジャンプをすると脚に怪我を負う可能性があり、骨折などは自然界において、命に関わる致命的な怪我になってしまうからです。
・イノシシは天敵だったオオカミの臭いを本能的に忌避する。
→イノシシは警戒心が強いため、それまで無かった臭いを警戒しているだけです。時間が経ち、危険が無いと学習すると忌避しなくなります。このことは実験で証明されています。
このような、イノシシ対策に関する誤解について、農林水産省でまとめた資料がありますので、リンク先を参考にしてください。
→「農村伝説」からの脱却!!(概要版)(新しいウインドウが開きます)
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